最新冷凍技術 液体凍結とは?
-100℃の窒素ガス凍結の約8倍、通常冷凍の約20倍の圧倒的な冷凍スピードで急速冷凍します。
液体凍結とは、パックした食品を-30℃の液体(アルコール)で冷凍する手法です。通常の冷凍庫は「冷たい空気」で冷凍しますが、液体凍結は「冷たい液体」を使って冷凍します。冷気に比べ、液体は熱伝導率が非常に高いといった特徴があります。
90℃のサウナには気持ちよく入れますが、電気ポットから出る90℃の熱湯に触るとやけどを負ってしまいます。当たり前の事ではあるのですが、サウナも電気ポットも同じ温度です。同じ温度でも液体は気体よりも熱を伝えるチカラが強く、液体凍結は液体の熱伝導のチカラを利用して魚を冷凍します。
魚の中には水分があります。通常冷凍をすると、その水分は氷の結晶となります。冷凍する際に結晶が膨張する温度帯を通過するスピードが遅いと、氷結晶はみるみる膨張し、氷結晶の大きさが細胞よりも大きくなってしまいます。そうなると細胞膜や細胞壁などを傷つけ、解凍時にそこからドリップが流れ出てしまい、旨味や栄養素が流出することで、美味しくなくなってしまいます。
一方、液体凍結で冷凍すると、急速に凍結することで氷結晶が非常に微細です。このため細胞破壊を防ぎ、解凍後も高い再現性を維持することが出来ます。